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~LOVE IS THE MOVEMENT~
セヴァン・スズキが伝え続けるメッセージ。

2014.03.01

Edit:KAYO IWAKI
45年ぶりに東京で降った大雪の影響で
予定より数日遅れて来日された環境活動家のセヴァン・スズキさん。

1992年にリオ・デ・ジャネイロで開催された地球サミットの伝説のスピーチ
ご存知の方も多いと思います。

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"If you don't know how to fix it, please stop breaking it!!"
(なおし方が分からないものを壊し続けるのはやめてください!)

12歳の少女は、各国の代表たちの前でこう訴えました。

35歳になった今、彼女は2児の母となり、あの頃と同じように
世界に向けて真っすぐなメッセージを発信し続けています。

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結婚後は彼女いわく"ダウンシフト"し、夫の地元であるカナダ・
ハイダグアイ島で自然と共存する生活を送る彼女の様子は
2011年に公開された『セヴァンの地球のなおし方』で見ることができます。
こちらはDVDも発売されていますし、全国で上映会も行われているようです。
自主上映会を企画することもできますよ!

ナマケモノ倶楽部が主催した"LOVE IS THE MOVEMENT"と題された今回の来日ツアー。

2月12日に渋谷アップリンクにて開催されたイベントでのトークで、印象的だったのは......、

    本来私たち地球市民を導いてくれる立場にあるはずの政治家たち。

    実際のところはどうでしょう?

米国のウォルマートの売上は、GDPにすると世界で25位の国の規模になります。
企業の第一の使命は、利益を株主に還元することであり、市民の生活を良くすること
では残念ながらないことがほとんどです。

リーダーたちが正しい方向を示せない時代。だからこそ、「草の根運動」が
重要になってくるのです。

-エコでサステナブル(持続可能)なコミュニティを作ること。

-自分の住んでいる場所を自分たちでベターにしていくこと。

-人や食べ物と密につながり、豊かな関係性を築いていくこと。

そしてこれらを支えるのが希望の力なのです。

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続くQ&Aセッションの中での回答も素晴らしかったです。

Q:「同じ話を何度も何度もされていると思いますが、
いくら頑張っても状況が良くなっていかないとき、
壁にぶちあたったとき、どうやって元気を取り戻していますか?」


A:「自然の中に身を置くこと。あとはロールモデル(自分がこうなりたいなと思う
お手本となる人)や、自分と同じマインドを持つ仲間に会います。」


また、2週間にわたる滞在の中で彼女はこんな言葉を残しています。

「今になって、なぜあのときのスピーチを大人たちが熱狂的に受け入れてくれたかが
分かるようになりました。
子供に対する親の愛ほどパワフルなものはないからです。
全ての人々の心にある、次の世代に対する巨大な責任を思い出させたのでしょう。
次世代への愛が、私たちの中に希望をつくりだすことを知ったのです。」


私たちがすぐにできることはなんでしょう?

例えば、食材を買うときに産地や原材料を気にしてみたり、
洋服を買う際に原料がどのようにつくられているのかを調べてみたり、
隣人に挨拶しに行ってみたり、あるいは、人々の意識を変える
このようなソーシャルムービーの自主上映会を企画したり......。

自分が見たい未来の姿、次世代に残したい世界の姿について仲間と語り合って
みるのも良いかもしれません。

"There is a hope. There is a way forward."
私たちには希望があります。前に進んでいくことができます」


*セヴァン・スズキ全国ツアー2014 公式Facebookページ

*1992年伝説のスピーチ

*映画『セヴァン・スズキの地球のなおし方』