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アップルCEO、
再生エネ批判の株主を一喝!

2014.03.04

Edit:KAYO IWAKI
何かと前任者のスティーブ・ジョブスと比較され、ジョブス氏とは"正反対"、冷静で穏やかな人柄として知られるアップル(Apple)の最高経営責任者(CEO)ティム・クック氏。

そのクック氏の2月28日に行われたアップル株主総会における発言が話題を呼んでいる。


「我々は利益以外の動機に基づいてたくさんのことを行っている。
我々が出会ったときよりも、さらに良い世界を次世代に残したいと考えている」

「もし私にROI(投資利益率)を追求することのみを望むなら、
Apple社の株から手を引いてもらって構わない」


これは保守派シンクタンクであり、アップルの株主でもある
「National Center for Public Policy Research)(NCPPR)から
提出された声明に対して回答したものだ。

温厚なクック氏の声を荒げさせたNCPPRの声明とは...

「企業の製品やオペレーションに関して政府の統制が強まること、
そして環境配慮に関する基準の義務化について反対する。
Apple社はこれに対して真っ向から戦うべきであり、降伏すべきではない」


2011年にスティーブ・ジョブス(Steve Jobs)氏からCEOを引き継いで以降、
アップルは世界中の関連施設で再生可能エネルギーを積極的に導入してきた。
今では75%以上(2011年当時は25%)の施設が
太陽光や風力、水力、地熱発電でエネルギーがまかなわれている。
NCPPRはこの動きを批判し、利益にならない環境構想を継続しないと約束するように
アップルに要求したが、投票によって否決された。

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また、クック氏は以下のような発言もしている。

「自社の機器を目が不自由な方にも使ってもらえるようにするためにかかる
開発費用にROI(投資利益率)は考慮しない」

「働く人全員が安全で公平な労働環境で働く権利があると信じている

利益追求型の経営に反対の姿勢を明言し、人助けや環境保全も最重要視する
アップルの巨額な資金を動かす53歳のCEOの今後の動きに注目だ。

*アップル社の環境に対する取り組みについて